第16話


オランダのPKで試合再開。

蹴るのはアヤッペ。
何の迷いもなく助走を取る。

(あの、軸足なら右やよ)

高橋が右に飛ぶ。
だが、ボールは無常にも左へ。

ピィィィィィィィー

前半15分、オランダ逆転。


「くそ・・・・」
「高橋、PKじゃそうがない」

「さすがアヤッペ。でもプロでは常識のプレイよね」
「リーンネ。あんたも1枚もらってんの忘れんじゃないよ」
「わかってるさ」

日本のキックオフで試合再開。

後藤がボールをキープし駆け上がる。

「よし、いくよ」

リーンネがマークに付く。

「行かせないよ。くらえ!!」
「うっ!!」

横から激しいショルダーチャージ。
後藤が飛ばされ転がる。
でも、笛はならない。

「なんで反則じゃないんだ!」

今度は加護が激しいタックルで奪い返す。

「行きますよ。安倍さん」
「おう」

安倍と加護が駆け上がる。

「安倍さん」

加護から安倍にパスがでる。

「よし」

安倍が胸でワントラップし、シュート体制に入る。
しかし、オランダも懸命にシュートを打たせまいとブロックに入る。

バシ

しかし、シュートを打たず、バックパス。
その位置には、しっかり後藤が走りこんでいる。

「決めてよ。あいぼん」

フリーになった加護へ後藤がラストパス。
それと同時にオランダDF陣も上がる。

「よし、もらった」

渾身のシュートを叩き込む。
キーパー飛ぶも届かない。

「よし、同点」

ピィッ

「なにぃ」

オフサイドの旗が上がっており、審判もこれを認めている。

「じょうだんじゃねぇ。DFが上がったほうがあとだ」

しかし抗議している間に、オランダがすばやくリスタート。

「みんなもどれ」

日本も懸命に戻るが、オランダも勝負とみて速攻をかける。
早くもゴール前での攻防。

アヤッペからリーンネに絶妙のパスが通る。

「もらった!」
「うたせるな」
保田と里田がブロックに入る。

「スルーだ」
「えっ」

これを打たずリーンネがスルー。

「なにぃ」

そこにもう一人のFWが走りこむ。
大谷の抜けた位置がすっぽり開いていしまっていた。

「もらったぁ」
「入れさせないやよー」

しかし、このシュートを神懸り的な反応で、高橋がパンチングで、
スーパーセーブ。

「ナイス愛ちゃん」

しかし、跳ね返ったボールが運悪くリーンネの前へ。

「これで終わりよ」

ピィィィィィィィー

さすがに倒れた体制からでは反応できず。

前半20分、オランダ追加点。1−3。

「くそっ」
「DFが1枚少ないのがやっぱり痛い」
「何弱気になってんだべ。まだ前半20分。はやくおいつくべ」
「「「はい」」」

日本のキックオフで試合再開。

一進一退の攻防が続く。

「それ」
アヤッペが大谷の抜けた穴をたくみに付いてパスをだす。

「とおさない」
その位置に吉澤が入り懸命に穴を埋める。
懸命にクリアするもリーンネがカット。

「もらったぁ」
「もう、決めさせないやよー」

高橋がすばやい反応でしっかりキャッチ。

「頼みます。松浦さん」

松浦がボールをキープし、加護と共に駆け上がる。
日本の久々のカウンターアタック。
右サイドをゴール前まで一気に駆け上がり、シュート体制にはいる。
しかし、DFもつめる。

「それ、たのむよ。ごっちん」
だが、打たず、ゴール前の後藤にパス。

「よし」
そのままダイビングヘッドで飛び込む。
しかし、キーパーも懸命にパンチングでセーブ。
しかし、こぼれ球に安倍が飛び込む。

「もらったぁ」

高くジャンプしオーバーヘッドで叩き込む。

バン

しかし無常にもバーにあたり外にでる。

「くそぉ」

ピィィィィィィィ

ここでで、前半終了の笛がなる。





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