第11話


モモコのパスが一気にゴール前に。

「飛びな、スエ、アラ」
「「おう」」

スエとアラがキタの背中に飛び乗り、高くジャンプ。

「こっちもいくよ」
「おう」
「よっしー、背中借りるよ」

日本も、矢口と齋藤が吉澤の背中に飛び乗り、高くジャンプ。
空中でスエと矢口がぶつかる。
体勢を崩しながらもスエがアラにヘッドで流す。
その球をアラがボレーでシュートに行くが、見事に齋藤がカット。

「よ〜〜し、守ったぞ」
「ナイスだ、矢口・齋藤」

(そんなぁ。あの3人が空中戦に負けるなんて・・・)

その後は、
カメルーンがボールを持つと、日本もボランチ3人がプレスを掛ける。
カメルーンも安倍をマークし、パスを通させない。
中盤での一進一退の攻防が続く。

両者譲らずのま前半30分を経過。
ここで、カメルーンがコーナキックを得た。

(よし、ここは)

モモコが上がってくる。

「なにぃ」

一瞬、日本ディフェンス陣の注意がモモコに集まる。

「よし」
この期を逃さず、キッカーがゴール前に上げる。

それに合わせるように、スエ・アラが飛ぶ。
矢口・齋藤も飛ぶが、反応が一瞬遅れたため届かない。
ボールに合わせたアラがスエに頭で落す。
その球をスエはシュートに行かず、下にいるキタに落す。

「なにぃぃl」

てっきりスエでくると思っていたディフェンス陣はキタのマークに付いていない。

「もらったぁ」

キタが渾身のシュートをダイレクトで叩き込む。

「そうはいかないやよ〜」

高橋がしっかり反応しパンチングでセーブ。

「ナイスセーブ、愛きゅん」
「麻美さん、どうもです。中澤さんに啖呵を切ちゃたんで、これぐらいはとめないとね」
「ん?なんのこと」
「気にしないでください。それよりしっかり守りましょう。」
「おう」

スタンドも高橋の好セーブに沸きあがり、より一層声援が大きくなる。
しかし、声援もむなしく徐々にカメルーンペースになっていく。
中盤は完全に動きの良いカメルーンが支配。
日本は前に、加護・安倍・後藤の3人を残し、完全に守備型シフトを引かざるをえないくなっている。

そのなか、再びゴール前にボールが上がる。
矢口・齋藤も反応が遅れる。
スエがダイレクトで打つ。

「きめさせないやよ〜」

高橋がしっかり反応しキャッチ。

「ふう」

ピィィィィィィィ

高橋が一息ついたとこで、前半終了の笛がなる。



「よし、よく守った。みんな」
「後半もこのままいく。攻撃はカウンター1本だ」

一瞬沈黙が流れる。

「えっ、そんな監督」
「ホントにいいですか、こんな弱気な作戦じゃかてないですよ」
後藤と加護が異議を唱える。

「うるさい!まずは予選突破だ。ときには引き分け狙いも必要なんだ」

「よしいこう、みんな。後半も守りとうすべさ」
「「「「おう」」」」



カメルーンのキックオフで後半開始。

前半同様、中盤はカメルーンが支配。
日本もゴール前で必死のディフェンスが続く。

だが後半30分過ぎ、試合が動く。

再びゴール前にセンタリングが上がる。
アラ・スエ・矢口・齋藤が空中で激しくぶつかる。
4者共にバランスを崩し、そのままもつれるように地面に落下する。
その時、運悪く矢口・齋藤がアラ・スエの下敷きとなる。

「「ぐっ、うわあ〜〜〜っ」」

こぼれ球を拾った大谷がサイドに蹴りだし、試合を止める。

「矢口、齋藤、大丈夫か?」
麻美があわてて駆け寄る。

「一旦、外にでなさい。タンカ」
主審がタンカを要請する。
矢口と齋藤が運び出される。

「すみません。私達のせいで」
「なに言ってるべさ、試合の流れの中のことだべ。あの2人もわかってるべ」

カメルーンのスローインで試合再開。
カメルーンもスポーツマンシップに従って、高橋にボールをパス。


ピッチの外では、ドクターが矢口と齋藤の状態を見ていたが、バツを両腕で作っている。
「やっぱりだめか、新垣!小川!用意だ」
「「は・・はい」」

その時、ピッチ上では、再びゴール前にセンタリングが上がる。
アラ・スエが合わせに行くが、高橋もゴールを飛び出し競り合いに飛ぶ。

「おりゃぁぁぁ」
気合一発パンチングでクリア。
「よし」

「まだ、終わってないよ。もらったぁ」
高橋のクリアしたボールを、いつの間にか上がっていたモモコが
ジャンピングボレーでシュート。

ボールは無人のゴールに突きささった。
後半35分ついに均衡が破られる。

「先取点をとられてしまった・・・」 日本ベンチが沈黙につつまれる。

「まて、新垣・小川」
「!!」
「点をとられてしまった以上、取り返しにいくしかない。辻・柴田いくぞ。
 3トップで取り返しにいくぞ」
「「はい!!」」

ここで、日本は選手交代。
プラカードはout15・16・in18・21を示す。

「監督もやっと攻撃する気になってくれたみたいだね」
「そうだべ、とらなきゃ負けだもん」
「みなさん、よろしくお願いしますね。で布陣は、私とののとあいぼんで3トップ。
 MFは前にそのまま安倍さんとごっちん、後ろによっしーの攻撃布陣でいくとのことです」
柴田が監督からの指示を皆に伝える。

「よしいくべさ」
「「「おう」」」」

<日本・変更後の布陣>


18 辻   9加護   21柴田

   20後藤   10安倍


      12吉澤  

4紺野 5木村 6里田 7大谷

      22高橋      





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